【現役投資家が解説】複数の証券会社の口座開設 メリット・デメリット

かなのん

今回は、複数の証券会社の口座開設をすることのメリット・デメリットについてご説明します。

目次

はじめに

NISAやiDeCo、株や投資信託を始めるときに、どの証券会社で口座を開設すればよいのか迷うかもしれません。

一つの証券会社に絞り込んで取引をするよりも、複数の証券会社と取引をするほうが、より多くのメリットを享受できるというのが長年投資をしてきての私の実感です。

もちろん、複数の証券会社での口座開設にはデメリットもあります。

メリット・デメリットの両方をご説明したいと思います。

複数の証券会社の口座開設のメリット

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まずはメリットについてご説明します。

いくつ口座を開設しても口座開設・維持費用は無料!

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口座開設・維持にはお金がかかりません。

銀行口座に関して言えば最近では口座や通帳の維持に手数料がかかるところが増えてきましたが、証券口座の場合は、基本的に口座開設や維持のために費用がかかることはありません。

証券口座の開設や維持に少しでもお金がかかるのであれば、複数の口座があった場合は「ちりも積もれば山となる」となり、まとまった費用の支出になるかもしれませんが、「タダ」ならいくらあっても「タダ」です。

一つでも「タダ」、複数でも「タダ」なら、複数あったほうがそれぞれの証券会社の異なるサービスを利用できるのでお得です。

それぞれの証券会社のいいとこ取りができる!

かなのん

証券会社は同じに見えて全く違います。

「○○証券」、「✕✕証券」、どれも同じに見えてどれにすればよいのか分からないという方もいらっしゃるかもしれません。

実際に取引を始めてみると分かるのですが実は全然違います。

レイアウト、直感的な見やすさ、操作のしやすさはもちろんですが、それぞれの証券会社ごとにそれぞの強みや独自サービスがあります。

利用者獲得の激しい競争の中で、どの証券会社も独自色を出し、利用者に選んでもらおうと様々な工夫をこらしています。

したがって、複数の証券会社と取引をすることで、それぞれの証券会社のいいとこ取りができます。

証券会社のイチオシポイントについては後ほどご紹介しますのでぜひご覧ください。

なお、NISA口座は、1人につき1口座しか保有できない制度となっています。

勉強会・イベント・セミナー・レポートなどの情報サービスも無料で利用できる!

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証券会社では独自のサービスとして、口座を開設した方だけが利用できる勉強会・イベント・セミナー・レポートなどを無料で提供しています。

前述のメリットと重なりますが、複数の証券会社で口座を開設することで、証券会社ごとに異なる情報提供サービスをもれなく利用することができます。

無料で利用できるサービスには次のようなものがあります。

  • 日経新聞の無料購読(楽天証券)
  • みんかぶ・モーニングスターから提供される国内外のニュース・投資情報の配信サービス(DMM株)
  • ロイターニュース配信サービス(SBI証券)
  • チーフ・ストラテジスト、チーフ・アナリスト、シニア・マーケット・アナリストらによるレポート視聴(マネックス証券)

投資の世界に「絶対」や「必ず」はありませんが、有益な情報を幅広く知っておくことで、的確な投資判断に役立てることができます。

また、多様な情報源を確保することで、一部の少数意見だけに偏らない、客観的な判断をすることにも役立ちます。

証券会社の情報サービスをフル活用しましょう。

リスク分散になる!

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「卵は一つのカゴに盛ってはいけない」という投資における格言があります。

一つのカゴに複数の卵をまとめて保管した場合、そのカゴを落としてしまうと、すべての卵が割れてしまいます。

複数の卵を別々のカゴに入れ、離して保管しておけば、一つのカゴを落としたとしても被害はその落としたカゴの中の卵だけで済みます。

よって、「卵は一つのカゴに盛ってはいけない」は「金融資産を一つに集中させずに分散したほうがよい」という意味で使われます。

投資の対象となる金融商品を一つに集中させてしまうと、その一つで大きな損失が生じた場合、取り返しがつかないことになりかねません。

証券口座にも同じことが言えます。

過去、犯罪者が不正に他人の証券口座にアクセスし、資産を勝手に犯罪者の口座へ振り込んで引き出してしまうという事件がありました。

証券口座のアクセスにはもちろんパスワードが必要です。銀行口座に資金を振り込むときには別のパスワードを求められます。

かつ、証券口座と同じ本人名義の銀行口座にしか振り込めないなどの対策を行っているにもかかわらず、このような犯罪が起きました。

セキュリティを高めることで顧客の資産を守ろうとする証券会社と、サイバー空間上で何とかしてお金を奪い取ろうとする犯罪者のいたちごっこはこれからも続くでしょう。

一つの証券会社の口座にすべての資産を預けると、万一犯罪被害に遭った場合に、そのすべてを失いかねません。

資産を複数の証券会社に振り分けることで、万一の犯罪被害の場合の損失を抑える効果が期待できます。

システムメンテナンス・システムトラブル中でも困らない!

かなのん

たまにあるのが証券会社のトラブルやシステムのメンテナンスによって証券口座にアクセスできないときです。

証券会社のシステムトラブルがあると、売り時、買い時を逃すことになります。

また、システムのメンテナンスのせいで週末に証券口座にアクセスができないと、土日にゆっくりと銘柄選びをしたいのにそれができないことになってしまいます。

複数の証券口座があればこれらのようなトラブルを減らすことができます。

なお、証券会社が倒産しても、顧客口座にある株式や投資信託への影響はありません。

証券会社は、顧客の有価証券や預かり金については「顧客資産」として、証券会社自身の資産と区別して保管することが法令で義務づけられているからです。

IPOの当選確率アップが期待できる!

かなのん

IPOとは、Initial Public Offeringの略語です。

IPOとは、「新規公開株」あるいは「新規上場株式」のことで、株を投資家に売り出して、証券取引所に上場し、誰でも株取引ができるようにすることをいいます。

IPOで株を購入するためには証券口座の開設がもちろん必要ですが、どの証券会社も同じIPOの銘柄を扱うわけではありません。

また、IPOは、多くの場合、少数の発行株数をより多くの投資家で奪い合う構図になりますので、「運」の要素が強くなります。

複数の証券口座を開設することで、IPOに申し込める回数が増えますので、その分当選の確率を高めることができます。

取引手数料が割安になる

かなのん

複数の証券口座を開設することには、取引手数料が割安になるというメリットもあります。

例えば、国内株式(現物)の取引について約定金額が1日100万円までであれば手数料が無料というサービスを提供している証券会社があります。

1日100万円以上の取引をする予定の方は、同様のサービスを提供している複数の証券会社で口座を開設することで、合計した取引額が100万円以上であったとしても、手数料を無料にすることができます。

複数の証券会社の口座開設のデメリット

かなのん

複数の証券口座を開設することには、ご注意いただきたい点もあります。

資金移動がめんどう

かなのん

複数の証券口座間での資金移動はめんどうです。

例えば、「○○証券」で得た株式の売却益や配当金などの資金を「✕✕証券」に移し替えて別の株式の購入に充当したいという場合は、いったん別の金融機関(銀行など)に振り込んで経由する必要があります。

もし一つの証券会社とだけの取引であれば、別の金融機関を経由する必要はありません。

また、「○○証券」で購入した株式を「✕✕証券」に移し替えることもできますが、手続きに時間がかかったり、別途手数料がかかったりします。

したがって、複数の証券口座間での資金移動はめんどうであることをご理解ください。

全体の証券口座の把握がしづらい

かなのん

全体の把握がしづらいというのもデメリットです。

一つの証券会社とだけの取引であれば、その証券会社のアカウントにアクセスすれば、投資している資産の増減がすぐに分かります。

一方、複数の証券会社と取引している場合は、一つ一つの証券会社の資産推移は分かっても、全体としてどうなっているのかは分かりづらいです。

全体の資産推移の把握のためには、その都度計算しなければなりません。

家計簿アプリには複数の証券口座と連携して一括して画面表示できるものがありますのでそれを使うことで解決できる場合もあります。

損益通算には確定申告が必要

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損益通算とは、損益通算とは、同一年分の利益と損失を相殺することです。

「源泉徴収あり」の「特定口座」を選択して証券会社と取引をした場合、利益と損失は、その証券会社が損益通算し、トータルの利益に対する税金の計算・源泉徴収・納税までしてくれます。

しかしながら、この手続きはそれぞれの証券会社ごとの特定口座内で完結しているため、複数の証券口座間での損益通算はされません。

したがって、「○○証券」では利益が出ていて、また「✕✕証券」では損失が生じているため、その「○○証券」と「✕✕証券」の損益通算をしたいという場合には、自分で確定申告をしなければなりません。


各証券会社のID・パスワードの管理が煩雑になる

かなのん

セキュリティを高めるためにもID・パスワードの管理は重要ですが、複数あると管理は煩雑になってしまいます。

もし、どの証券会社のログインパスワードも全く同じものを使っていたり、推測可能なパスワード(例、証券会社名+名前または生年月日など)を使っていたりした場合、一つのパスワードを盗み取られただけで、他の複数の証券会社で開設した口座も不正にアクセスされてしまうおそれがあります。

これでは、せっかくリスク分散として複数の証券会社で口座開設した意味がなくなってしまいます。

複数のID・パスワードは、不正にアクセスされないよう、そしてできるだけ把握されにくいよう、分散して管理する必要があります。

その分だけ、ID・パスワードの管理が煩雑になってしまいますが、セキュリティを高めるためにはやむを得ません。

複数開設がおすすめの証券会社とイチオシポイント!

かなのん

複数開設がおすすめの証券会社をご紹介します。

どれも口座開設・維持は無料ですので、申し込んでおきましょう。

おすすめ証券会社の一覧・比較表

証券会社名SBI証券マネックス証券楽天証券DMM株
ここがイチオシ!国内株式個人取引シェアNo.1!出金時は安心の二段階認証!楽天ポイントが貯まる!使える!米国株式手数料が無料!
口座開設数約800万約200万約700万約80万
国内株式
海外株式
一般NISA
つみたてNISA
iDeCo
投資信託
IPO
グループ連携
独自ポイント
(SBIポイント)

(マネックスポイント)

(楽天ポイント)

(DMM 株ポイント)
米国株式手数料が無料
外国株式の日本円での取引
出金時の二段階認証
無料の勉強会・イベント・
セミナー・レポートなど
クレカ積立ポイント
提携クレカ申込こちらこちらこちら
証券口座開設手数料無料無料無料無料
証券口座維持手数料無料無料無料無料
口座開設のリンクこちらこちらこちらこちら

※ 記載の内容は2022年7月の調査時のものです。

SBI証券:国内株式個人取引シェアNo.1!

SBI証券[旧イー・トレード証券]

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SBI証券は、ネット証券口座開設数No.1の証券会社です。

SBI証券のイチオシポイントは、国内株式個人取引シェアNo.1という点です。

シェアNo.1なので規模が大きく、他の証券会社が価格競争を仕掛けてきても対抗できる余裕があります。

また、SBI証券は、国内株式から海外株式まで幅広く取り扱う総合デパート系のネット証券であることに加え、IPO取扱銘柄数No.1でもあり、さらに「IPOチャレンジポイント」という独自のポイント制度も導入しています。

このようなオールマイティーさや独自サービスがさらに多くの投資家を惹きつけるという好循環になっています。

スケールメリットを活かして優位性・独自性のあるサービスを提供しているSBI証券は、投資をされるどなたにとってもまずはおさえていただきたい証券会社です。

No.1ネット証券ではじめよう!株デビューするならSBI証券

マネックス証券:出金時は安心の二段階認証!

マネックス証券

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マネックス証券は、SBI証券や楽天証券同様、国内株式から海外株式まで幅広く取り扱う、総合デパート系のネット証券です。

マネックス証券のイチオシポイントは、出金時は二段階認証であるという点です。

他の証券会社では、証券口座からの出金時にはパスワードを求めるだけなのに対して、マネックス証券ではパスワードに加えて、携帯電話番号あてのショートメッセージに送られた6桁のワンタイムパスワードを入力しないと出金手続きができないようになっています。

この二段階認証により、不正出金のリスクを格段に低くしています。

大切な資産を不正アクセスから守りたいという方に特におすすめなのがマネックス証券です。

マネックス証券

楽天証券:楽天ポイントが貯まる!使える!

楽天証券

かなのん

楽天証券は、みなさんご存知の楽天グループの証券会社です。

楽天証券のイチオシポイントは、楽天ポイントが貯まる、使えるという点です。

楽天証券との取引で貯まったポイントを楽天市場での買い物に使えたり、逆に楽天市場での買い物で貯まったポイントを楽天証券の投資資金として使えたりと、楽天経済圏と相性がバツグンなのが楽天証券です。

楽天証券の口座があれば、楽天ポイントの使い道に困るということはありません。

また、楽天証券の口座があれば日経新聞を無料で読むこともできます。

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楽天市場で買物をしたことがある、あるいは楽天のアカウントがあるという方にはぜひ口座を作っていただきたい証券会社です。

楽天証券

また、楽天証券と相性バツグンの楽天カードもこちらからお申し込みいただけます。





楽天カードの申込みはこちらから

DMM株:米国株式手数料が無料!

【DMM 株】口座開設

かなのん

DMM株の正式社名は株式会社DMM.com証券です。

DMM株のイチオシポイントは、米国株式手数料が無料という点です。

DMM株は米国株の取引に強みを持っており、手数料はこれ以上安くなることのない「無料」です。

また、DMM株で口座を開設(もちろん無料)すれば、みんかぶ・モーニングスターから提供される国内外のニュース・投資情報の配信サービスや株式新聞Webの購読も無料です。

米国株式に挑戦したい、でも手数料はできるだけお得に始めたいという方に特におすすめなのがDMM株です。

DMM 株

かなのん

最後におさらいとして、おすすめの証券会社の一覧を再掲示いたします。

項目SBI証券マネックス証券楽天証券DMM株
ここがイチオシ!国内株式個人取引シェアNo.1!出金時は安心の二段階認証!楽天ポイントが貯まる!使える!米国株式手数料が無料!
口座開設数約800万約200万約700万約80万
国内株式
海外株式
一般NISA
つみたてNISA
iDeCo
投資信託
IPO
グループ連携
独自ポイント
(SBIポイント)

(マネックスポイント)

(楽天ポイント)

(DMM 株ポイント)
米国株式手数料が無料
外国株式の日本円での取引
出金時の二段階認証
無料の勉強会・イベント・
セミナー・レポートなど
クレカ積立ポイント
提携クレカ申込こちらこちらこちら
証券口座開設手数料無料無料無料無料
証券口座維持手数料無料無料無料無料
口座開設のリンクこちらこちらこちらこちら

※ 記載の内容は2022年7月の調査時のものです。

かなのん

この機会に一気におすすめの証券口座の開設をして、ぜひ一緒に投資をしましょう!

最後までご覧いただきありがとうございました。

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この記事を書いた人

かなのんです。
ごく普通の40代サラリーマンです。
企業型DC(企業型確定拠出年金)を含めた純金融資産の評価額は1億円超の「億り人」です!
投資や家計節約、ふるさと納税、使ってみて良かった商品などの記事を書いています!
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