今回は、焼肉店298(にくや)で元を取るためのテクニックをご紹介します。
なお、記載している料金・サービスは記事掲載時点のものです。
「元を取る」という食べ方は別ジャンルの楽しみ方
「元を取る」という食べ方に抵抗感を持つ方も多いと思います。
家族や友人との会話を楽しみながら、おいしいものを適量に食べるのが一番だと考える方もいるでしょう。
とにかく元を取るために一生懸命食べるというのは本来の食事の楽しみ方ではないかもしれません。適度な満腹感を超えてまで食べ続けるというのは不健康かつ危険でさえあります。
しかしながら、私は「元を取る」という食べ方は別ジャンルの楽しみ方だと思っています。その中でも焼肉店298(にくや)での食べ放題は「元を取る」という食べ方に適していると思います。
とにかくコスパ重視でお得に回転寿司を食べたい、どこまで食べられるか試してみたい、という楽しみ方があってもいいと思います。
この記事では、そのような楽しみ方をしたい方へのテクニックをご紹介したいと思います。
「元を取る」を再定義する
最初に明確にしておきたいのが、ここでいう「元を取る」の定義です。
仮に4,000円で食べ放題のお店があったとして、そこであなたが一人前800円の焼肉を6つ食べたとします。
合計は4,800円です。(800円×6人前)
食べ放題の料金として支払ったのが4,000円ですので、6品食べたら「元が取れた」と思うかもしれません。
実際、このような状態を「元を取る」という場合が多いです。
一般には「自分が投じたお金以上の価値を得ること」を「元を取る」と言いますので、上記の例の場合も、人によっては「元が取れた」と満足感を得られるかもしれません。
しかしながら、見方によっては、結局はあなたは損をしている、つまり「元が取れていない」とも言えます。
それは、最終的にはお店が利益を確保しているからです。
一人前800円の焼肉の価格の中には原材料のほかに、お店の運営費(人件費・光熱費など)や利益が含まれています。
もし肉の原材料(仕入価格)だけで一人前分で800円かかったとして、それを800円で売っていたのではお店はもうかりません。完全に赤字です。したがって、お店の立場からすると、販売価格は原材料よりも高く設定しなければなりません。
お客の立場からは「4,800円分のお寿司を4,000円で楽しめたからお得」と考えることもできますが、その程度ではお店はしっかりと利益を確保します。
そこで、ここでは「元を取る」を「原価以上の食事をする」と再定義することにします。
原価以上の食事ができたなら文句なしに「元が取れた」と言えるでしょう。
また、「原価以上の食事をする」と定義することにより、目標が数値化されます。
これにより、「得をした気分になった」、「お腹いっぱい食べることができた」というこれまでの感覚的な満足感ではなく、「原価ベースで〇〇円分の食事ができた」という定量的な達成感を味わうことができます。
298(にくや)食べ放題は「元を取る」という食べ方に適している
「食べ放題」は焼肉に限ったサービスではありません。ホテルのビュッフェ、中華料理など様々な「食べ放題」があります。
その中でも焼肉店298(にくや)は「元を取る」という食べ方に適していると思います。それは次の理由によるものです。
- 一品あたりの肉の単価の推計が可能
- 合計で何品食べたかの確認も可能
つまり、食べた単価とその合計を把握することができるので、金額ベースでいくら食べたのかの検証がしやすいのです。
今回挑戦した食べ放題では、スマホの注文履歴で何をどれだけ食べたのかが分かります。
ホテルのビュッフェや中華料理などではこのような計算は難しいです。何をどれだけ盛り付けたのか、その単価はいくらなのか、どのくらい食べたのかを計算したり、記録したりすることは回転寿司に比べてはるかに手間がかかってしまいます。
焼肉店298(にくや)で元を取るための食べ放題のテクニック
今回私が挑戦したのは298(にくや)での食べ放題です。
1,320円(税込)で100分制(ラストオーダー20分前)の食べ放題とは驚きです。
HPはこちら
https://ajibiru-kashin-umeda.owst.jp/
この価格で牛タンも食べ放題とか普通ではありえないですよね。
今回食べた合計は以下の通りです。
最初に出てくる焼肉盛り合わせ:2品
牛肉:6品(合計480g。80g×6品)
牛タン:6品(300g。50g×6品)
最初に出てくる焼肉盛り合わせはこんな感じです。牛肉、ブタ肉、トリ肉、ソーセージなどがセットで提供されます。
手前のが牛タンで奥にあるのがその他の盛り合わせです。
なお、「牛タン」は正直普通の焼肉店で提供されるものとは違いました。生ハムのようにかなり薄くスライスされていました。レモンのたれにつけて食べれば確かに牛タンかも、といった感じです。
追加注文した場合の「牛タン」(50g、左)と「牛肉」(80g、右)は以下のような感じで提供されます。
それでは、ここから元を取るためのテクニックをご紹介します。
元を取りにいくと割り切る
後でご紹介するテクニックとも重なる部分もありますが、「元を取る」ことを目標にするのであれば、他の要素は捨てる覚悟が必要です。
他の要素の例は次のようなものです。
- 栄養バランス
- 適度な満腹感
- 友人・家族との会話
- 周囲の視線
- ゆっくりとした食事
- SNSなどのための写真・動画撮影
これらは「元を取る」うえでの阻害要因になりかねません。
販売価格ではなく原価に着目する
「元を取る」のであれば販売価格ではなく原価に着目しましょう。
メニューの中にはあなたが食べたいものがたくさんあると思います。「元を取る」ことを目標にするのであれば「食べたいもの」を食べるのではなく「原価が高いもの」を選んで食べましょう。
そして、あなたが食べた料理の原価の合計が支払った料金を上回ることを目標にしましょう。
食べ放題の焼肉、とりわけ今回のような激安の食べ放題の焼肉店で良質な肉が提供されているとは考えられません。
割安な輸入肉などを大量調達することで価格を抑えていると考えられます。(鶏肉は国産品のほうが安い場合があります。)
また、肉の種類でいえば、ブタ肉やトリ肉に比べて牛肉のほうが単価が高いことが知られています。
中でも牛タンは高いです。
そこで、焼肉の食べ放題で元を取るのであれば牛肉・牛タンをたくさん食べるのが効率であると言えます。
今回は独自に1gあたりの単価を以下の通り想定しました。
種類 | 1gあたり単価(円) |
牛肉 | 1 |
牛タン | 5 |
焼肉用の牛肉は、スーパーでは100gあたり200円(つまり1gあたり2円)であればとても安いほうです。
今回はさらにその半額で想定しました。
牛タンについても輸入品で100gあたり1000円(つまり1gあたり10円)が相場とされているところをその半額での想定としました。
何をどれだけ食べるのかの目標を定める
勉強でも遊びでも仕事でも目標設定は重要です。目標があるから一生懸命になれますし困難を乗り切れるのです。
無計画なままで食べ放題にチャレンジした場合、おいしそうなメニューの写真に目移りしてつい原価が低いものを注文してしまうかもしれません。また、あと少し頑張れば元が取れるのに「もうお腹がいっぱい」と満足感を得た時点で目標を達成したつもりになってチャレンジを終了してしまうかもしれません。
したがって、事前に下調べをちゃんとして何をどれだけ食べるのかの目標を定めることがとても重要です。
今回は、単価が安いと思われる豚肉や鶏肉などには手を付けず、単価が高いと想定される「牛タン」と「牛肉」に絞って注文する作戦にしました。
先ほどの単価のリストをもとに、何をどれだけ食べれば原価を超えるのかをシミュレーションしてみましょう。
なお、298(にくや)では、以下の通り、1品あたりのg数が表示されています。これに単価をかけることで1品あたりの原価計算できます。
上の表をもとに、以下の通り1品あたりの原価を求めることができます。
種類 | 1gあたり単価(円) | 1品あたりg | 1品あたり原価(円) |
牛肉 | 1 | 80 | 80 |
牛タン | 5 | 50 | 250 |
さらにこの表をもとに、どれくらい注文すれば元が取れるのか(支払代金を上回るのか)をシミュレーションしたのが下の表です。
種類 | 1gあたり単価(円) | 1品あたりg | 1品あたり原価(円) | 注文品数 | 原価合計(円) |
牛肉 | 1 | 80 | 80 | 5 | 400 |
牛タン | 5 | 50 | 250 | 5 | 1,250 |
合計 | 10 | 1,650 |
つまり、「牛肉」を5品、「牛タン」を5品ずつ食べれば原価合計が1,650円となり、料金(1,320円(税込)を上回ることができるというシミュレーションになりました。
このラインを「元を取る」ための目標として事前に設定します。
このお店ではご飯やカレー、キムチなども食べ放題でした。
キムチとご飯だけでも食事が進みますでしょうし、焼肉をカレーに載せて「ポークカレー」や「ビーフカレー」をお腹いっぱいに食べたい気持ちを抑えて、とにかく目標を達成することだけに集中しました。
(参考)
なお、結果は以下の通りでした。
種類 | 1gあたり単価(円) | 1品あたりg | 1品あたり原価(円) | 注文品数 | 原価合計(円) |
牛肉 | 1 | 80 | 80 | 6 | 480 |
牛タン | 5 | 50 | 250 | 6 | 1,500 |
合計 | 12 | 1,980 |
「牛肉」を5品、「牛タン」を5品ずつ食べるという目標を超えて、「牛肉」を6品、「牛タン」を6品ずつ食べることができました。その結果、独自の計算上は1980円分のお肉を食べることができました。
「牛肉」(80g)を6品、「牛タン」(50g)を6品ずつ注文したので、780g分のお肉を食べたことになりますが、「もう食べきれない」というほどではありませんでした。(最初に提供される盛り合わせはカウントせず)
食べ放題の料金が1,320円(税込)ですので十分に元を取れたことになります。
最初に提供される盛り合わせもカウントすればさらに原価超えで元を取れたことになります。
一人で行く
食べ放題には少人数で、できれば一人で行きましょう。
私が行った298(にくや)(心斎橋店)には一人用のカウンター席も用意されていました。
一人なら友人や家族との会話に気を取られることはなく、食べることと焼くことに集中することができます。
空いている時間に行く
限られた時間内に多くの注文をするためには平日や夕方(ランチタイムとディナータイムの中間くらい)の空いている時間帯を狙いましょう。
なお、298(にくや)は平日・休日時間帯を問わず一律の料金なところもおすすめです。
私が予約をした休日の午後4時でした。訪ねたときは、お店は満席に近い状態でしたが、配膳のタイミングは悪くありませんでした。
頼んだお肉がなかなか来ないというイライラは一切ありませんでした。
ペースを確認する
何をどれだけ頼んだのかをこまめにチェックしてペースを確認することも大切です。
注文のタッチパネルで何を頼んだかの履歴が分かる場合がありますので、目標のペースに到達しそうかどうか、予定通りの注文ができているかの把握をしましょう。
298(にくや)の場合は以下のような感じでスマホで注文履歴の確認ができます。
(二つのスクリーンショットをつないだものです。)
動画や写真撮影は最小限にする
食べ放題の体験を残しておきたい、SNSなどでシェアしたいと思うかもしれませんが、限られた時間の中ではそれらも元を取るための阻害要因となりかねません。
SNS映えする写真や動画を取るために時間を費やしすぎては食事の時間が削られてしまいます。
時間中はできるだけ食べることに集中するようにしましょう。
飲み放題は頼まない、水やお茶はあまり飲まないようにする
食事中は水やお茶を飲まないようにすることがおすすめです。アルコールやジュースなどの飲み放題のセットは論外です。
水やお茶を飲みすぎるとお腹がふくれてしまいます。また、飲み放題の原価は安いものが多いですので「元を取る」ハードルがさらに高くなってしまいます。
お店のルールを確認する
野球やサッカーと同じように「食べ放題」にもお店ごとにルールがあります。
そのルールを熟知したうえで、どのようにしたら「元が取れるのか」を考えましょう。
例えば、今回のお店では「1回の追加オーダーで頼めるのは1種類につき1品のみ」というルールがありました。
「牛タン3人前」といった追加注文はできません。牛タンを3人前注文したいのであれば、「牛タン1人前」の注文を3回繰り返す必要があります。
なお、異なる種類であれば同時に注文が可能です。(例、「牛タン1品、牛肉1品、ブタ肉1品、トリ肉」の同時注文など)
お店にとっては、このようなルールを設けることで、お客さんの食べ残しを抑制する効果や、単価の高い肉ばかりを集中的にオーダーされるのを抑制する効果を狙っているいるのかもしれません。
お店の策略にはまらないようにするのは、面倒でも遠慮せずに単価の高い種類の肉を1品ごと追加注文する戦略を取る必要があります。
私の場合は、「牛タン」と「牛肉」に絞って追加注文を繰り返していました。
また、「食べ放題の時間」と「ラストオーダー」の時間に違いがあることにも注意しましょう。
食べ放題の時間内であっても、あるいは「まだ食べられる」と思っても、ラストオーダーを過ぎての追加注文はできません。
ラストオーダー直前になったら、残りの制限時間内に食べられるだけの追加注文を行うことで時間を最大限に活用しましょう。
このように、お店も食べ放題サービスをリーズナブルな価格で提供するために様々なルールを設けている場合がありますので、そのルールを事前に理解したうえで作戦を練るようにしましょう。
体に異変を感じたらストップ!
気分が悪いなどの異変を感じたらチャレンジをストップしましょう。次のチャレンジの機会があります。このようなチャレンジが向いていない方も多いと思います。
チャレンジできる方が、無理のない範囲で行うのがちょうどいいと思います。
それでも結局はお店の勝ち?
いかがでしたでしょうか。
さすがにここまですれば、食べ放題で「元を取った」達成感が得られるでしょう。
その反対に、お店は「損をした」ということになるのでしょうか。私はそうは考えません。お店側は自分にメリットのない販売戦略は実施しないからです。
私の想定よりもさらに安い価格でお肉を仕入れている可能性があります。
「勝った」、「負けた」にこだわるのではなく、お店とのWIN-WINの関係を保ちつつ、おいしい料理をほどよく楽しむのが一番なのかもしれませんね。
最後までご覧いただきありがとうございました。
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