今回は、株売却で利益が出たのでふるさと納税の確定申告をしてみた話です。
株売却で利益が出た場合は確定申告でふるさと納税の控除上限を上げられる
株式投資やFXで得た利益は、所得税の対象となります。
これらの譲渡所得や雑所得は、給与所得など他の収入とは別に課税されます。
確定申告でこれらの利益(所得)を申告すると、ふるさと納税の控除限度額が増加します。
増加する理由はふるさと納税の仕組みにあります。
ふるさと納税は、地方自治体に寄付をすることで、一部が所得控除や税額控除の対象となり、実質的な負担を軽減する制度です。
所得額が多い人ほど税金を納めていますので、税金の移し替えとも言えるふるさと納税の利用枠も拡大します。
そのため、株式の売却などで所得が増えた場合も、ふるさと納税の限度額も増加することになるのです。
ただし、所得が増加することによって、国民健康保険料の上昇や補助金の受給制限などの経済的デメリットが発生する可能性もあるため、注意が必要です。
私の場合:特定口座(源泉徴収あり)
私の場合、証券口座はすべて「特定口座(源泉徴収あり)」としています。
本来、「特定口座(源泉徴収あり)」であれば、利益が出た時点で自動的に税金を納めているので確定申告は不要です。株式売却などの取引ごとに税金分があらかじめ引き去られ、残額が精算されるためです。
ただし、そのままでは所得にカウントされないため、ふるさと納税の限度額は変わりません。
ふるさと納税の控除限度額を増やすためには、確定申告をして所得に含める必要があります。
年間取引報告書は証券会社からにXMLファイルとしてデータ取得
株の売却に関する確定申告を行う際に必要になるのが年間取引報告書です。
これは取引している証券会社ごとに発行されます。
複数の証券会社と取引している場合はそれぞれの年間取引報告書を合算して集計する必要があります。これを手作業でやるととても面倒ですし、計算ミスも起こりやすくなります。
しかしながら、今はそのような手作業はせずに、各証券会社から簡単にXMLファイルとして受け取ることができます。
複数の証券会社からのデータ(XMLファイル)を確定申告のサイトにアップロードすれば、自動でまとめて転記・計算してくれますのでとても便利です。
証券会社ごとのデータ取得方法については証券会社の公式サイトなどでご確認いただけます。
主要なネット証券の年間取引報告書(XMLファイル)のダウンロード画面は次の通りです。
SBI証券
「ホーム」⇒「口座管理」⇒「電子交付書面」⇒「電子交付サービス(電子交付書面閲覧サービス)」⇒「閲覧」
マネックス証券
「ホーム」⇒「保有残高・口座管理」⇒「電子交付書面」
楽天証券
「ホーム」「マイメニュー」「口座管理」「取引報告書等(電子書面)」
確定申告サイトでのアップロードのやり方
確定申告サイト(国税庁 確定申告書等作成コーナー)でのアップロードのやり方をご説明します。(最初からの説明は省略させていただきます。)
画面の指示に従って「収入金額・所得金額の入力」まで進みます。
下にスクロールすると「分離課税の所得」があります。ここから「株式等の譲渡所得等」の「入力する」を選択します。
「金融・証券税制(入力項目の選択)」の画面が表示されます。
画面を下にスクロールすると「2 株式等の売却・配当・利子等の入力」があります。
その下にある「「特定口座年間取引報告書」の内容を入力する」を選択します。
以下の画面が表示されますので「データで交付された特定口座年間取引報告書の入力」を選択します。
「ファイルを選択」をクリックして、あらかじめ証券会社から取得したデータをアップロードします。
アップロードが終わったら「選択したファイルを読み込む」をクリックします。
なお、下の例では3つのファイルをアップロードしています。
入力内容を確認して「次へ進む」を選択します。
なお、「申告する所得」の欄は「譲渡所得」だけで大丈夫ですので、「譲渡所得」だけを選択しましょう。
また、この画面の上部には以下の注意書きがあります。
読み込んだ特定口座年間取引報告書のうち、項番の背景色がピンク色となっているファイルに外国所得税の額が含まれています。
「金融・証券税制(特定口座)」画面では、外国所得税の額は計算対象外のため金額が引き継がれません。
外国税額控除を受ける方は、「外国税額控除の入力」画面から入力を行ってください。
なお、特定口座年間取引報告書に記載された外国所得税の額がお分かりにならない方は、ファイルの交付元にお問合せください。
つまり、この画面で読み込んだデータには、外国所得税の金額は引き継がれないため、外国税額控除を受ける場合は、「外国税額控除の入力」という別の画面で入力が必要になります。
注意しましょう。
外国税額控除の確定申告の流れと記載例についてはこちらの記事で詳しくご紹介しています。
また、同じ画面には以下の注意書きも表示されています。ご参考ください。
- 特定口座(源泉徴収あり)の譲渡損益、配当等を申告するかどうかは、口座ごとに選択できます。
- 特定口座(源泉徴収あり)の譲渡益と、その特定口座(源泉徴収あり)の配当等のいずれかのみを申告することもできます。
- 特定口座(源泉徴収あり)の譲渡損失の金額を申告する場合には、その特定口座(源泉徴収あり)の配当等の金額を併せて申告 しなければなりません。
先ほどの画面で「次へ進む」を選択すると以下の画面が表示されます。
内容を確認して「入力終了(次へ)」をクリックします。
株売却で利益が出た場合の確定申告のポイントは以上です。
(ここまでで申告手続きが終わるわけではありません)
ふるさと納税の確定申告の流れと記載例についてはこちらの記事をご覧ください。
最後までご覧いただきありがとうございました。
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