現役投資家が徹底解説!【国内ETF 1475】iシェアーズ・コア TOPIX ETF 分配金は?メリット・デメリットは?


今回は、iシェアーズ・コア TOPIX ETF(1475)について徹底解説いたします。
まずは全体像から理解しよう!

全体像から把握すると、より理解を深めることができます。
国内ETFについて
ETFとは、Exchange Traded Fund の略で、日本語では「上場投資信託」といいます。
ETFは、株式や債券などの複数の有価証券を組み合わせてパッケージ化して1つの金融商品にしたもので、株式と同様に市場で売買ができます。
日本の株式市場で取引されるETFと海外市場で取引されるETFを区別するために前者を「国内ETF」、後者を「海外ETF」と呼んでいます。
今回ご紹介のiシェアーズ・コア TOPIX ETF(1475)は、国内ETFの一つです。
インデックス投資について


インデックス投資とは、特定のインデックス(市場の動きを示す指数)と連動した値動きを目指す投資方法です。
ETF(国内・海外)は、そのインデックスと同じ値動きをすることを目指して設計されています。
インデックスの代表例は、日経平均やTOPIX、ダウ工業株平均といった株価指数です。
日本のメディアの中には、インデックス投資は、投資信託でしかできないと紹介しているものもありますが、それは違います。
ETF(国内・海外)でもインデックス投資は可能です。
ご説明の通り、ETF(国内・海外)は、特定の「インデックス(市場の動きを示す指数)」と同じ値動きをすることを目指して設計されているからです。
投資信託と比較した場合の、国内ETFのメリット・デメリット

投資信託と比較した場合の、国内ETFのメリット・デメリットは次の通りです。
国内ETFのメリット
・同じ投資対象(インデックス)であれば、運営コスト(経費・信託報酬)は、国内ETFの方が投資信託よりも安いものが多い。
・国内ETFは、株と同じように市場で取引できる。
・国内ETFは、配当を受け取ることができる。(投資信託でも配当は生じますが、多くは再投資に回されるため実感がわかない)
国内ETFのデメリット
・投資信託に比べて購入方法が分かりづらい。
・規模が小さいETFだと、取引回数が少ないため流動性(≒換金性)が低いものがある。
・運営コスト(経費・信託報酬)に関して、すべての国内ETFが投資信託に対して優位性があるわけではない。
iシェアーズ・コア TOPIX ETF(1475)の特徴


iシェアーズ・コア TOPIX ETF(1475)の特徴は次の通りです。
(参考:銘柄コードについて)
「 iシェアーズ・コア TOPIX ETF(1475)」の「1475」は、「iシェアーズ・コア TOPIX ETF」固有の銘柄コードを指します。
証券会社を通じて「iシェアーズ・コア TOPIX ETF」を購入する場合は、通常は、この銘柄コードを指定して売買を行います。
インデックス(市場の動きを示す指数)

iシェアーズ・コア TOPIX ETF(1475)のインデックス(市場の動きを示す指数)は、TOPIX(東証株価指数)です。
TOPIX(東証株価指数)は、「Tokyo Stock Price Index」の略で、 東証(東京証券取引所)に上場している銘柄を広く網羅して、一定の計算方法によって指数化したものです。
(2022年4月の東京証券取引所の新市場区分移行までは、東証1部上場の全銘柄を対象としていました)
つまり、この指数に連動するETFを購入すれば、実質的に東証に上場している銘柄に幅広く投資しているのと同等の効果が得られます。
TOPIX(東証株価指数)の代表的な組入銘柄は以下の通りです。
- トヨタ自動車
- ソニーグループ
- キーエンス
- 三菱UFJフィナンシャル・グループ
- 東京エレクトロン
- 任天堂
- リクルートホールディングス
これらの株式を個別銘柄ごとに買う際、通常は100株単位で購入しますので、例えば東京エレクトロンの場合では約400万円が必要になります。
任天堂の場合は約600万円ほどにもなります。

TOPIX(東証株価指数)を構成するこれらの個別銘柄のすべてを購入するのは一般の個人投資家にとってはほぼ不可能ですが、iシェアーズ・コア TOPIX ETF(1475)を買えばこれらをまとめて購入したのと同等の効果が得られます。
信託報酬率
本ETFの信託報酬率(税抜)は0.0495%と格安です。(2022年9月11日現在)
※楽天証券のHPに移動します。
年間の分配回数

年間の分配回数は2回です。
半年に一回、分配金をもらうことができます。
今回いただいたものは年2回分の1回ということになります。
決算月(分配金が決められるタイミング)は次の通りです。
2月と8月(決算日は各9日)

決算月に分配金がもらえるわけではありません。
決算月と実際の入金までにはタイムラグがあるからです。
実際の受取月は以下の通りです。
3月と9月(それぞれ18日前後)
配当利回りは?実際の受取額は?

だいたい2%前後の分配金を受け取ることができています。
ただし、2%前後というのは、税引き前の分配金であることには注意が必要です。
実際には、分配金から20.135% (所得税15%、住民税5%、復興特別所得税0.315%)を控除した額が、個人の証券口座などに振り込まれます。
また、配当利回り2%は、年間の受け取りに換算した場合の利回りです。
実際には2回に分けて支払われますので、1回の受取額はその約2分の1ということになります。

したがって、投資した額に対する1回あたりの実質的な分配金受取額については、次の式が目安になります。
「投資した金額」×2%(配当利回り)×1/2(2分割)×0.8(100%-約20%(税金分))=1回あたりの実質的な分配金受取額
仮に10万円を投資した場合は次の通りでとなります。
10万円(投資した金額)×2%(およその配当利回り)×1/2(2分割)×0.8(100%-約20%(税金分))=800円(1回あたりの実質的な分配金受取額)

他の金融商品からの配当金・分配金を含めた、実際の受け取りについてはこちらをご覧ください。

最新の株価、配当利回りについてはこちらをご覧ください。
※楽天証券のHPに移動します。
メリットは?

iシェアーズ・コア TOPIX ETF(1475)には次のようなメリットがあります
- 日本を代表する企業ともいえる、TOPIX(東証株価指数)を構成する企業群にまとめて投資することができる。
- 株価上昇および2%前後の配当利回りが期待できる。
- 経費率はTOPIX(東証株価指数)をインデックスとしたETFの中では比較的安い。
- 小口(1口)から購入できる。
デメリットは?

メリットもあればデメリットもあります。
- 株価の値下がり・配当利回りの減少のリスクがある。
- 比較的安いとはいえ、保有コスト(信託報酬)がかかる。(企業ごとに株を購入した場合は保有コストはかからない)
- いくらiシェアーズ・コア TOPIX ETF(1475)を保有したとしても、構成企業からの株主優待を受け取ることはできない。
どのような投資スタイルの人に向いているの?

iシェアーズ・コア TOPIX ETF(1475)は以下のような投資スタイルの方に向いていると思います。
- TOPIX(東証株価指数)を構成する企業群に分散して投資をされたい方
- 小口から投資を始めてみたい方
- 手始めに投資の感覚をつかんでみたい方
- 短期的にひんぱんに売買を繰り返すのではなく、じっくりと中長期で資産運用をしたい方
この記事を書いている時点では、iシェアーズ・コア TOPIX ETF(1475)の一口あたりの値段は約2,000円ほどです。
一口から買えますので小額から始めることができます。
また、投資信託とは違って、iシェアーズ・コア TOPIX ETF(1475)は株と同じように取引時間の間はリアルタイムで取引価格が変化します。
日々の経済状況、海外為替、外国の出来事が瞬時に株価に反映されますので、投資のコツをつかむにはちょうどいいと思います。

松井証券なら「1日50万円」以下の株式取引までなら手数料が無料ですのでおすすめです。
もちろん、口座開設費用・維持費も無料です。
保有した結果はどうなった?

iシェアーズ・コア TOPIX ETF(1475)のぶっちゃけ話です。
iシェアーズ・コア TOPIX ETF(1475)まとめて購入したのは2021年5月10日ですので、およそ一年半ということになります。
今振り返ると、当時はコロナショックを抜け出して、上昇基調にあるときでした。
しかしながら、その後株価は上下を繰り返し、現時点では、評価額は購入時とほぼ同じとなっています。(2022年9月11日時点はプラス0.10%。)
よって、投資額はほぼ横ばいで推移している中、約2%前後の分配金を受け取ってきたということになります。
iシェアーズ・コア TOPIX ETF(1475)はTOPIX(東証株価指数)と連動したETFですので、TOPIXを構成する企業群の株価上昇によりこのETFの価格も上昇します。
日本経済全体の成長に期待して、もともと長期保有目的で購入しましたので、じっくりと今後の株価上昇を狙っていきます。

iシェアーズ・コア TOPIX ETF(1475)と個別銘柄(特に株主優待を実施している企業の株)は使い分けがおすすめです。
私の場合、iシェアーズ・コア TOPIX ETF(1475)だけではなく、個別企業の株も保有しています。むしろ個別銘柄のほうが金額的に圧倒的に大きいです。
保有している個別企業は株主優待を実施している企業がメインです。
(例外的に一部は株主優待を実施していない企業の株も保有しています。トヨタ、ブリヂストンなど)
iシェアーズ・コア TOPIX ETF(1475)をいくら買い増ししたところで、それらを構成する企業からの株主優待はもらえません。
したがって、株主優待がほしければ、個別銘柄の株を買うしかありません。
なお、株主優待を実施している企業のうち、私が欲しい銘柄は、飲食業・サービス業が多いですので、どうしても業種的なバランスにかたよりが生じてしまいます。
よって、同じ国内株式を対象とした投資であっても、「TOPIXを構成する企業群に幅広く投資できるiシェアーズ・コア TOPIX ETF(1475)」と「好きな株主優待銘柄」とを使い分けることにより、それぞれのメリットを享受することができます。
株主優待を受け取るのはとても楽しいですので、ぜひおすすめします。

最後までご覧いただきありがとうございました。
ぜひ一緒にiシェアーズ・コア TOPIX ETF(1475)で投資をしましょう!
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